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航星日誌

以前警鐘を鳴らしたオークションに出品されたSのデモテープ4本だが
結局何れも万を超える結果にはならなくて安堵をしている。
あんな粗悪なものが数万で取引されたら何か悲しいしやるせないだろう。
オリジナルは個人的に数万の価値が思うがそう簡単に出てこないだろうし
所持してるコレクターはまず手離さないだろうから次の出品は全く見通し不明。
ところで例の出品者は今度はLのデモテープ2種を出しているが
あれもまあ見る人が見ればわかる偽物なので「こういう人なんだ」と痛感。
また他にも怪しげなものを出してきそうだから要注意。
しかしまあテープはCD以上にレア艦があるというか独特のオーラがある。
アナログだから音は劣化するし保存もめんどくさいし再生機すら
所持してない人が多いと思うがアイテムとしてはコレクター意欲を唆る。
勿論それだけ手間がかかるものだけあって需要は一部に限定されるし
このシーンのデモテープの約9割は価値がなく基本的に見向きもされない。
ごくわずかの1割程度のアイテムだけが垂涎の眼差しを集めているのだ。
それゆえに海外コレクターも狙っているしテープ自体扱う店舗も
知る限りだとAとPくらいしかないしそれこそマイナー作品であれば
買取価格も非常に安いから結局のところオークションなどに出品されて
入札が集中し結果的に平均的な市場価格を超えることも少なくない。
逆に9割は価値がなく欲しがる人も少ないのでオークションサイトに
定期的に出品される数十本のセットなどは所持してない人にとっては
とても安く手に入るのでコレクションの本数を稼ぎたいならお勧めだ。
特に後追い世代のリスナーは安く買えるし手が出しやすいと思える。
ただし歌詞カードなどの付属品の有無はオリジナルを知っていないと
欠品を摑まされることもあるのでその辺は慎重に吟味するべき。
CDはジャケットと歌詞カードが一体化していることが主なので
まず紛失は基本的に考えられないが(一方で逆に帯は紛失しやすい)
テープの場合は歌詞カードが独立していることが多い。
一番有り難いのはジャケットの折り返しに歌詞が記載されている仕様だが
曲数の多い作品だとそうもいかないのでやはり前述の通り独立型となる。
そういえば一度だけ新品で購入したデモテープに歌詞カードが
入ってないことがあって「これはそういう仕様なのかな」と思いつつも
購入店に問い合わせると欠品扱いで後日歌詞カードだけ受け取ったことも。
全くデモテープは奥深く面白いアイテムだと思う。しかしながら
現在は入手ルートが本当に限られているので集めるのは四苦八苦する。
だからこそ「欲しい」「欲しい」という声が上がるわけだが...。
ちなみにPは何故か高額のデモテープだと偽物の可能性がかなり疑われるが
マイナー作品に限っては売る側も1円やら10円で買い取られるのが
わかってるだろうしまず偽物なんて持ってこないだろうと推測している。
過去に10本か20本くらいは購入しているがどれも恐らくオリジナルだろうし
勿論元々の仕様から甘い完成度のものもあるがそれが偽物とは思えない。
欠品があれば対応してくれるしアフターケアが適当な個人売買よりは
安全だがその一方で1点ものばかりだから即売り切れになってしまうが。
事実、珍しいものはまず再入荷は期待出来ないし以前Pで入手したCDや
デモテープのマイナー作品のほとんどが購入以降見掛けない。
もしあの時買えなかったらと思うとゾッとするばかりだ。

航星日誌

X屋(仮)の倒産が複数のネットニュースにも掲載されて大騒ぎになっている。
相当数のインストアイベントの予定を残した突然の閉店だけあって
関係各所や予約をしていたユーザーはどうなるのか困惑し切りだろう。
既に幾つかのイベントは他店と同時開催など振り替えの対処は取られたようだが。
あまり早い対応に以前より水面下で打診してたんじゃないかと勘ぐりたくもなるが。
しかし他店が対応って専門店同士の組合でもあるのかしらね?もしもの時のために。
その辺は邪推でしかないが個人twitterは残すと公言してから
舌の根も乾かぬうちに削除して音沙汰なしとは一体どういうことなんだろう。
それだけ切迫しているのかも知れないが運営方法に問題があったのは店側で
買い物だけをしているユーザーには内側のドタバタなんて無関係であり
誠意を持って予約者に対処するとか最後の後始末くらい出来ないかねと呆れる。
日頃専門店ならではの殿様商売をしていたくせに随分調子のいい話だな。
あんなふざけた店の常連でなくて良かったと心から安堵しています。
今年に入って(昨秋のH閉店も同じ理由だと思うが)あちこちの店舗で
支店が閉店だの親会社が倒産だのといったシーンの今後を脅かす衝撃的な
ニュースが続いていて全く見通しは悪く今後も同じようなことが起きそう。
Zは連休中に開催していたセールを継続、正直今の消費者はコレクターでもない限り
70%引きといっても自分が好きなアーティスト以外興味ないんだから買わない。
そもそも専門店で購入する半数はインストアイベント目的のユーザーなのだから
CDそのものはどうでもよくて付属してくるイベント参加券の方が大事なのだ。
そんな悪しきビジネススタイルが定着してしまったシーンには未来はない。
新規のユーザーだってそう簡単に入って来ないし、ユーザーを惹きつける
パワーを持ったアーティストも本当に少ないしトップが不在のまま。
ブームになった頃のような強力な個性を持ったアーティストが何組もいなきゃ
シーン自体の底上げにはならないし、現在も日々タケノコのように新人が
出てきてはいるけどそのほとんどが数年もしないうちに解散するのが
目に見えてるような浅いシーンに誰が何を期待するのだろうか。
僕はもう関わりがないし客観的に見ているが相当ひどい状況だと思う。
そのうち専門店という存在すらなくなるかもね、大手のショップの
1コーナーに置かれるとかその程度までに縮小されるのではないか。
完全にCDやシーンがなくなることはないがどんどん細々となっていき
アンダーグラウンドでしかなく何となく続いていくんじゃないかなあ。
コレクターもいなくなるだろうね、CDが手に入らなきゃ集めるものもない。
販売経路がなくなればなくなるほどコレクターは興味をそがれていく。
90年代の有名コレクター達は先見の明があったかもね、こうなることを
見透かして早々にシーンから離れてしまったけど彼らが正しかったのだ。
平成で始まり、平成で終わった、そう表現すべきだと思う。

航星日誌

現存する専門店の中でも老舗中の老舗だったX屋(仮)が突然の倒産。
twitterのトレンドに掲載されたりネットニュースでも取り上げられるくらいに
大騒ぎになったので知らない人はいないだろう、少なくてもこの趣味を持つ人は。
X屋という呼称はOの店長だったSさんが名付け親でそれ以来僕も使っている。
X屋は以前同じビルの中の1室にあって、それはとても狭く陰気臭い店で
とにかく入店するだけで緊張を強いられるようなそんな昔気質の店だった。
専門店ならではの威圧感というか「他では買えないでしょ」という無言の
プレッシャーというか散々言われていることだが接客態度もシーン屈指の
無愛想ぶりでとても楽しんで買い物が出来るお店とは言えなかったが...。
そして意外に思われるかも知れないがX屋でほとんど買い物をした記憶がなくて
多分10回行ったか行かないかくらいの付き合いなので特に思い入れもない。
前回行ったのはいつだろう?そのくらい記憶がないから無縁のお店だった。
X屋は以前同じ地区にあったBという店から良い風に言えば独立をした人が
開いたお店で、それゆえに店名が似てるのも言うまではない。
当時は両店共にメタル系バンドの音源も並列して扱っていた。
Bはかなり前に閉店したがX屋は90年代からずっと現在も営業をしてて
マイナーな場所ではあるが専門店を代表する1店舗であったのは間違いない。
X屋限定のCDも希にあったし以前は特約してるアーティストのデッドストックなども
入荷してたりしたが最近は特に特色もなかったことを考えると時代も変わった。
新品CDしか扱いをしてないのもあってかなり経営が厳しかったことが伺える。
閉店ドミノを予想していたがまさかX屋までと本当に驚きを隠せないが
X屋でも厳しいのだがら他店も相当厳しいことは予想の範囲である。
他も続々と閉店を余儀なくされるのではないか、そんな雰囲気が漂い出した。
やはりCDは平成で終わったのだ、今後は趣向品でしかなく一部のユーザーに
だけ需要があっておおっぴらに販売するものでもなくフリマアプリなどで
個人売買をして手に入れるもの、そして販売側は会場限定の手売りや
大手ネット通販や公式サイトでの入手ルートに移行していくものと思われる。
中古市場も店に売りに来るユーザーが激減しているから縮小していくだろうし。
結果的にもう少し時代が進めばネット配信が主になっていくだろう。
店頭でCDを売買というビジネスモデルはもう破綻してしまったのだ。
X屋の閉店を聞き明日は我が身と戦々恐々でいる専門店を憂いでいる。

地獄の楽園

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『SOUND of CLOWN』V.A. 2CD 中古 300円
『SHIRAYUKI』クレイドル CDS 中古 200円
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航星日誌

世の中には様々なコレクションが存在している。
お世話になっているお店のマスターは山や川に行っては
石を持ち帰り大切に店内の中に飾っていたりする。
お金に変えることは難しいが、お金がかからないコレクションだ。
「これ、いい形してるだろ」って石を見せる時の笑顔はまるで童心のよう。
僕はというとCDのコレクションで結構散財したと思われがちだが
自分の中ではそれほどお金を使ったとは思っていないし
金額以上に思い出とか楽しさとかそういうものを味わえて満足している。
CDなんてまだお金のかからないコレクションの部類だと思うがね。
それでいて市場と睨めっこをして価値が上限したり株のような
スリリングも味わえて音楽も聞けるなんて最高のコレクションだ。
このシーンの最高金額のCDって言っても10万以下くらいだろう。
いや今は5万以下かな、どんなに高くでも5万あれば買えるはず
(売ってるか売ってないかは別として単品の価格としては)。
ビックリマンシールやBlytheと比較したら本当に緩いジャンルだ。
100万のシールなんて信じられるかね、現実にあるのだから恐ろしい。
僕の所持しているBlytheはどれも軒並み定価の2.3倍に上がっている。
まずこの手のジャンルは安く買えることなんてない。
それなりの金額を出さないと手にすることが出来ない厳しい道だ。
そういえば何年も欲しいって言ってるCDがネットオークション上に
ずっと残っているのに手を出さない人がいて不思議で仕方なかった。
少しくらい高価だって欲しいなら買っちゃえばいいのにと思う。
僕のようにネットオークションは一切使わないってポリシーでもなかろう。
あんな何年も羨望のツイートを繰り返している時間が惜しくないのかな。
いつか安く買えるのを夢見てるのだろうけどケチはコレクションに
向いてないと思う、そういう人間の元にはCDは落ちて来ない。
悶々とするストレスと時間のロスをお金で解決出来るのにねえ。
世の中には変わった人もいるものだなと思う、まず僕とは
相容れない性格なのだと思うし申し訳ないが絡むことは絶対ないだろう。
話はズレるが、こういうことがあった、5年以上も前に他ジャンルの
アーティストだが試聴したら音楽性が良くて紹介をしたのだが
その会場限定を買いに行こうと思ってる間に解散してしまった。
記憶が徐々に薄れて来てはいたんだけど、ある日Hに行くと
店員さんが「これ別ジャンルなんですけどいります?いらなきゃ
捨てちゃうんですけど...」と差し出して来たのがなんとそのCDだった。
でも僕はその時に思い出せなくて、いつもように「じゃあ買います」と
(基本的に所持してないCDなら差し出されるものは何でも買っていた)
帰宅してから「あの時のCDだ!」と気づいたっていうエピソードがある。
夢みたいな話だ、全然別ジャンルのCDがHを通して僕の元に来たのだ。
CDも人を選ぶ、そんな嘘みたいなことって笑われるかも知れないが
僕の経験上本当にそうなのだ、持つべき人のところに行くのだ。
何年もああだこうだって何かと理由をつけて口だけ欲しがってる人間には
CDは届かない、いつか運良く入手出来る可能性はないわけじゃないだろうけど
今までの時間のロスを考えれば手に入れたところで疲労感の方が多いだろう。
一定の金額を詰まない人間にはコレクションは向いてない。
安く買えることだけを考えてるようじゃ本当に欲しいものは手に入らない。
だから僕は本当に欲しいものは「いくらでもいいから売って下さい」と言った。
目の前にそのCDがあれば財布の中身が許す限りお金を使って来た。
そのための努力もたくさんしたし、コレクションってそうあるべきと思う。

航星日誌

ネットオークション以前は売買掲示板が主たる音源取引の戦場だった。
P氏のサイトであるAに設置してあった売買掲示板は当時一番アクセスのあった
Jさんのサイトの掲示板をそのまま継承していたのでおおいに振るわっていた。
それだけアクセスがあると荒らしも定期的に出現するのでP氏だけでは
カバーが出来ず僕も管理を手伝っていたこともあり一応書き込みには
目を通すのが日課であったが個人で一度も利用したことはなかった。
いや実は一度だけ問い合わせをしたことがある、それはLuinspearの
配布CDS『Luvis』で当時から需要はあったが比較的安く出してる人がいて
試しにメールを送ってみたのだ、すると返事が来て「問い合わせが多数あり
一番高額の人に譲りたいと思いますのでオークション形式します」的な
内容だったので「うわ、めんどくさい」となって「じゃあ自分降ります」と
一応は丁寧な風を装った断りのメールを入れてさっさと撤退してしまった。
それ以来やっぱりこういうのは僕に向いてないと悟って嫌煙したまま。
Luinspearの『Luvis』は結局その後すぐに手に入れることが出来て
最終的には2枚も入手してしまった、『Luvis』自体は長いツアーで
毎ライブの来場者全員に配布していた作品なので意外に流通量が多いのだ。
当時Luinspearの面々はキャンプ道具を持参して宿泊先に事欠いた時は
公園などに野宿をしながらツアーを継続してたというのだからすごい。
なので販売CDSの『Isis...愛園に微睡む魅惑の華』の方が全然数は少ない。
と言ってもトレカ付きの初回とトレカなしの2ndプレスが出ているので
まあそこまで難関なアイテムでもないというのが僕の見立てだが。
『Luvis』の原型が収録されているDe-vineのデモテープも東京のJで
取り扱いをしていたので当時何も思わず普通に買っていたのを後に
なって気づいたっていう体たらくだった、確か2曲入り500円かな。
だからこちらもそれなりに数は出ていると思われる。
結局Luinspearは音源数も少ないしアルバムも出なかったので
勿体無い話だが、それゆえに伝説化してる部分もあると思う。

航星日誌

Sの系列店であるYに於ける店頭の買取業務が終了。
ある意味で閉店フラグが立ったと言える、または売り場縮小か。
何にせよ良いニュースではないことは確かだ、非常に危うい。
去年一昨日くらいからフリマアプリが猛威を奮っているせいか
店頭に売りに来る人間が極端に減っているので中古市場が渇水。
状況は良くないばかりか日々中古店を寿命を逼迫している。
その結果去年から閉店ドミノが始まり今もその傾向が続いている。
確実に今年もまだ閉店するところが出てくるはず。
売る側の心理になればわざわざ店頭に持っていったり送付しても
二足三文で買い叩かれるよりはフリマで売ろうって気もなる。
ネットの影響で中古市場が完全に個人売買へとシフトチェンジ
してしまった、ユーザーにとっては利点の方が多いかも知れぬが。
大型チェーン店も元気がない、以前はお宝に巡り合うことも
少なくなったが最近はPCで買取品を管理している店舗が多く
全国で同じ価格を打ち出して来てお宝なんてまず見掛けない。
勿論通い続ければ偶然にもお宝に出会える確率もあるだろうけど
昔に比べたらまずそう簡単には見つからないし時間の浪費だ。
僕自身で言っても週に複数回ってた時期もあったし、それなりに
色々買えたが今はそんな状況なので週1回行くか行かないか、だ。
店頭よりネットに流れる方が多いんだから足も運ばなくなる。
かと言ってネットで探そうって気もならないしそれは今後
変わらない、今までのやり方を崩してまで続けることではないし
実際問題もう興味もほとんどないので別に買えなくてもいい。
一度離れてしまうと元に戻ることは難しいのかも知れない。

航星日誌

H閉店から随分と時間が過ぎてしまって多くの人の記憶も薄れて来てる頃だろう。
閉店の際に於けるセールは週を追う毎に比率が上がって最後は破格だった。
でも僕は全然嬉しくなかったし何となく上の空で買い物をしていたような気がする。
閉店セールなんてしないでいいからお店が残ってくれたらと何度思ったことか。
本当に思い入れの強いお店だったしとてもお世話になった気持ちも込めて
スライドショーを作成して公開したのだが思いの外、再生数が多くて驚いた。
自分の中であのスライドショーを見れば何年経っても「こんなお店があったんだよ」と
人に教えられるし鮮やかな記憶として残るだろうと思って作ったものだ。
初期版はもう少し長いタイムなのだが1分以内に収まるように再編集をした。
お店に向かう道中に撮影した写真が多くて終盤のシークエンスは
いつもバスを降りて図書館の横にある遊歩道を歩いてお店に向かうシーンを
中心に構成しておりワクワクする気持ちで歩いていた思い出が蘇る。
そういうたくさんの思い出が残せたお店に出会えただけでも幸せなのだ。

カルト教団の行方

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航星日誌

90年代はネットがなかったので情報を集めるのが本当に大変だった。
今よりもシーンが活性化していた分、競争率も高かった。
限定何千枚でも予約完売することも珍しくなかったのでとにかく
情報収拾に心血を注いでいたような気がする、それも楽しかったが。
雑誌、ミニコミ、ライブを中心にあとは店頭でチェックしていた。
通っていたOではCDを購入するとニューリリースのペーパーが
同封されており一週間に一度のペースで更新されていた。
とても細かい字で印刷されているのだがそれをじっくり見ては
気になるものを次から次へと予約していったのである。
デッドストックの情報なども書いてたので本当に貴重な情報源だ。
何年も通っているうちにSさんに顔を覚えられてあらかたのものは
いちいち予約しなくても僕の分を取り置きしてくれていた。
買いそびれたものがあっても「それ残り少ないから買っときな」と
アドバイスしてくれて事なきを得たことも多数あった。
Oは新品も扱っていたがどちらかというと中古がメインで
壁にあらゆる貴重盤がペタペタと貼りだされており
「すごいなあ」と常に羨望の眼差しで見つめていた。
それ以外にもなかなか表に出せない訳あり品も入荷していた。
業界人が金欠で売りに来るような、まあそういうものだ。
それらは常連特権で優先的に売ってくれたしSさんのご好意で
値段もそこまで高くなく、みるみるコレクションが潤っていった。
一体Oでは総額いくら使ったのか見当もつかないが全体的に
損はしたと思ってないしむしろプラスだったような気がする。
当時の僕は人気が出てくると興味がなくなる傾向にあって
それを知っていたSさんは「あれいらないなら持ってこいよ、
今なら高く買えるから」とよく言ってくれたのでお店に
持っていくと本当に高額で買い取ってくれて、そのお金で
またマイナーな作品を買うっていう流れが常だった。
だからそれほどお金を散財した感じがしないのもSさんのおかげだ。
Sさんはあまり細かいことにこだわる人ではなく、どんぶり勘定的な
昔かたぎの性格だったのでそういうところもすごく面白かった。
新潟のRというお店は閉店後に留守電で毎日の入荷情報などを
流していたので毎晩遅くに電話をしてその留守電を聞いていた。
お店の人がつらつらと雑談をしながら新着CDや新譜情報を
話しているのをメモして次の日に通販の申し込みをするのだ。
当時の新潟シーンは勢いがあって新潟でしか手に入らない
CDやデモテープも結構あったからよく通販をしていた。
今や新潟シーンはどうなってるかさっぱりわからないが
ライブハウスや専門店がなくなると情報発信の場がなくなると
同時にやはり勢いも衰えてしまうのも致したかない。
当時は東名阪、新潟、そして広島や九州や姫路や北海道も
シーンが盛り上がっていて次々に新しいアーティストが出てきては
素晴らしい楽曲を聞かせてくれた、毎日が随分刺激的だった。